矯正治療は安い方が良い?

矯正治療は健康保険適用外の治療であり、矯正治療に関して発生する費用はすべて患者さんの自己負担となります。そのため、一般的な健康保険適用の治療と比べ、治療費が高額となります。このようなことから「少しでも安い医院はないか?」と考えるケースも少なくないことでしょう。しかしその基準で歯科医院選びをしても大丈夫でしょうか?

『安さ』だけで決めて大丈夫?

矯正治療は「商品」ではなく「医療」です

「安い」「お得」といったキャッチコピーで矯正治療を提供しているケースも散見されますので、ついつい『安さ』だけを基準にしてしまいがちです。

ただ、ここでちょっと待ってください。一般的なお買い物でしたら、その多くはすでに出来上がっている製品を買うことになるので、少しでも安く手に入る方が良いでしょう。そのほうがお得といえます。しかし、矯正治療は医療行為です。ご自身の「体」に対して行われる「治療」であるということは忘れてはなりません。

「全ての歯を立体的に動かす」
「小児では顎顔面領域の成長も考慮に入れて治療のゴールまでを考える」
「大切なかみ合わせを正しく完成するように治療を行う必要がある」

などなど、矯正治療は、あなたの歯並びの美しさだけでなく、噛むという大切な機能を、正しい形に導いていくという高度な治療なのです。

しかし、医療行為である限りは「絶対」を保障できるものではありません。なぜなら生体の反応などは人それぞれで、個人差もあるからです。そのような不確定な要素を少しでも含んでいるからこそ、その部分を可能な限りカバーし、安全性を高めた、精度の高い治療を実現していく要素が、矯正治療を実際に行う矯正医の「経験」「知識」「技術」、そしてそれらを補完する各種「医療設備」などということになってきます。

つまり、単純に「安さ」や「手軽さ」だけで決めるのは、適切ではないかもしれないということです。

様々な「支払方法」を用意している医院もある

矯正治療には、一般的に、表側から矯正装置が見えにくい「裏側矯正」では。80万円~130万円程度、透明で目立ちにくい「マウスピース矯正」では、60万円~100万円程度といった費用が発生します。これを、1回払いでも、数回払いだとしても、現金で、大きな金額をまとめて支払うことを考えると、「少しでも安いところを」という方向になってしまうのも当然かもしれません。

ただ、矯正歯科によっては、様々な「支払方法」を用意しているところもあり、より負担の少ない形で支払いができるようになっているところも増えてきています。

つまり、現金払いの場合、「少々不安でも、本当は行きたい100万円の矯正歯科よりも、第一希望からは大きく外れるけれども80万円でできるところにしようか・・・」、とこうなってしまいがちですが、

デンタルローンを用意している矯正歯科であれば、例えば、月々1万円といった具合に、毎月一定額で、より負担に感じにくい金額にして支払っていくことも可能となります。

つまり、デンタルローンであれば、単純に安さで選び、心の底から安心して治療を受けられないとか、本当は行きたい矯正歯科に行けない、というようなことを避けて、「やはり自分の体と健康に関わることだから、費用としては一番安いわけではないけれど、月々払いなら特別負担に感じないので、安心して治療を受けられる第一希望の矯正歯科にできる・・・」というメリットにつながることもあるのです。

ですので、矯正歯科選びをしつつ、支払方法に、月々一定額のデンタルローンがあるかどうかもチェックしておくと良いかもしれません。

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