矯正治療を受けようと考えた時に、歯科医院選びには迷ってしまうことと思います。今やコンビニエンスストア並みの件数もある歯科医院ですが、選ぶ基準となるようなものはないのでしょうか?
ここでは「日本矯正歯科学会 認定医」についてご紹介させて頂きます。
『日本矯正歯科学会 認定医』とは?
矯正の認定医ってよく聞くけど・・・
日本国内において歯科医師の数は10万人以上(厚生労働省 2018年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況 より)とされていますが、その中で「矯正歯科」を標榜している歯科医師の人数は2万人以上となっています。そして、この約2万人のうち、7,000人程が、日本矯正歯科学会の会員となっています。
日本矯正歯科学会には、「認定医・臨床指導医 制度」という制度があります。
この「認定医・臨床指導医 制度」は、矯正治療に関する学識、経験を十分に有する歯科医師を、認定医・臨床指導医に認定する制度です。
実際、歯科医師であれば、誰もが矯正治療を行うことはできます。しかし、矯正治療は、歯を動かしていき、正しいかみ合わせを作っていく、高度な専門知識と技術が要求される治療です。そのため、歯科医師によって、その経験などの差が出やすい治療でもあります。そしてどの歯科医院も「矯正歯科」を標榜することが可能です。
認定医の資格を得るには
日本矯正歯科学会の、「認定医・臨床指導医 制度」は、矯正医療の水準の維持や技術の向上を目的として作られた制度です。もちろん、日本矯正歯科学会の認定医や臨床指導医であるから、絶対に優れた治療を確実に行えるということを保証できるものではありません。しかし、日本矯正歯科学会の認定医になるためには、
・歯科医師免許を有する者。
・歯科医師免許取得後、引き続き5年以上の学会会員である者。
・学会指定研修機関において5年以上矯正歯科研修を修了したもの。
・学会の認めた刊行物に矯正歯科臨床に関連する論文を発表した者。
・学会倫理規程を遵守する者。
などの条件をクリアする必要があります。
矯正歯科選びの一つの基準
実際、日本矯正歯科学会7,000人の会員のうち、約3,000名以上程度が認定医であり、約300人以上程度が臨床指導医です。つまり認定医は矯正治療を行う歯科医師全体の15%程度しかなっていない難関でもあり、矯正歯科医院や矯正歯科医を選ぶ時のひとつの基準になるのではないでしょうか。